瞬は、最初のうちは、俺の下で大人しくしていた。

抱きしめられることに飢えていた子供は、喜んで、俺が持ちかけた“遊び”を受け入れようとしていた。
身体のあちこちに触れられることで、湧き起こってくる不思議な感覚に戸惑っているようではあったが、決して不快に感じてはいないように見えた。

仰向けにされ、脚を開かされ、膝を立てさせられ、その部分を露わにさせられてもまだ、瞬は俺のすることを奇異に思ってはいないようだった。
俺が変わってきていることに気付いてはいたのだろう。
それでも、瞬は――俺が盛りのついた犬のように息を荒げても、愛撫の手が徐々に乱暴になっていっても――俺の手から逃げようとはしなかった。

瞬が、俺から逃れようとしたのは つまり、俺が瞬に“痛く”したからだった。
反射的に、瞬は害意を感じたらしい。
その時には、もう全ては手遅れだったが。

瞬は、俺の下で小さな悲鳴をあげた。
そして、俺の腕から逃れようと身体をよじらせた。
俺の力に敵うはずがないのに。

むしろそれは俺を歓ばせるだけの行為でしかなく、島を走り回ってしなやかに成長した瞬の身体は――俺の浅ましさを隠さずに言うならば――極上品だった。
ろくな運動もしていない文明社会の女たちなど、比べものにならない。


俺は、その時、この島で唯一の肉食獣だったろう。
そして瞬は――肉食獣に我を忘れさせるほどに甘い、最高の獲物だった。






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