翌朝、シュンが目覚めた時、陽は空のかなり高いところにあった。
ヒョウガの姿は、もうシュンの隣りにはない。

養父母の家にいた頃には、こんなに遅い時刻まで眠りを貪っているようなことは、一度としてなかった。
見知らぬ土地と家と人に緊張していたせいだと、シュンは、自分自身に弁解するように言い聞かせた。
本当は、昨夜のヒョウガの愛撫が激しすぎ、それを自分が喜びすぎたせいなのだということは わかっていたのだが。

シュンの起床を待っていたらしい昨日の小間使いに、昨晩の行為の激しさを勘繰られ笑われているような気がして、気恥ずかしさを覚えながら、シュンは、彼女が用意していてくれた服を身にまとった。

遅い朝食をとってから、そして、シュンは、ヒョウガが言っていた東の塔に足を運んだ。






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