宴の時代               △戻る  ▲TOP

  01/04/15(日)   少年よ、大志をいだけ

彼は迷っていた。

もう何度目だろう。
まだ○学生と思しき幼い顔立ちをした彼は、同じ道順で何度も何度もフロアを回り、その度に同じ所で足を止めては逡巡し、結局、目的を果たせずにいた。
我々は彼の不審な動きに気づいていたが、素知らぬ振りをしてそっと様子を伺っていた。

小一時間も経ったろうか。
ついに。
意を決した彼は「Kanon」(18禁版)を手に取ると、そそくさとレジに向かった。

若きエロゲーマー誕生の瞬間であった。

我々その場に居合わせた古参エロゲーマー達は、心の中で喝采した(はずだ)。
私もエロ本1冊買うのに二時間かけた頃を思い出し、しばし感慨にふけった。

だが・・・

「身分証をお願いします」

いいじゃないすか、店員さん。「Kanon」くらい。 < いけません
「絶望」や「Theガッツ」ならともかく。

肩を落とし去って行く少年。
頑張れ。
ここは魔境秋葉原。
君にも売ってくれる店がきっとあるはずだ。(こら)




最後の日記サイト風投稿。5月5日(土)24時、「ホンモノ達の宴」、閉鎖。


  01/03/27(火)   怪獣よ、静かに眠れ

私は普通の子供好きです。

休日出勤帰りの夕方の電車。
私の席の向かいに親子連れ三人が座っていました。

親子で遊びに出たのでしょう。
右手にヨーヨー、左手に風船を持った小さな男の子はまだまだ元気一杯で、しきりと両親に話し掛けていました。
けれどお母さんはぐっすり。お父さんもうとうとしています。

男の子は両親に話し掛けるのを止め、まわりをキョロキョロと見回すと、私に目を留めにっこり笑いました。
そして右手のヨーヨーを私に向けて突き出し、左手を曲げたり伸ばしたりしながら「えいっ、えいっ」と言い始めたのです。

良く分かりませんが、ヒーローごっこをしており、私を怪獣か何かに見立てて必殺技でも放っているのでしょう。
せっかくですから私も怪獣になってあげることにして、男の子が「えいっ」と言うたびに悶え苦しむポーズを取ってあげました。

男の子は大喜び。
夕日の差す車内。向かい合った席でしばらくヒーローごっこを楽しみました。

やがて、お父さんが目を覚まし、はしゃぐ息子を見て、そして悶え苦しむ私を見ました。





違うんです。
私は普通の子供好き、ただの気の良いおっさんなんです。

お願いですから鬼のような形相で睨み付け、寝てるお母さんを起こした挙げ句、息子さんをかばうようにして車両を移動しないで下さい。

一部始終を見ていたお爺さんが気の毒そうに言ってくれました。
「警察には私が話してあげるから」
いや、そうじゃなくて(泣)

追伸:警察はきませんでした。



  01/03/22(木)   国際化

とある中華料理店にて

<メニュー>
ラーメン    500
ワンタンメン 600
(中略)
肉団子   1000
酢豚     1000
     (通貨:円)

・・・・・・・・・・。


  01/03/18(日)   人の砂漠

何故そんな目で私を見る

確かに徹夜仕事の帰りだったし、疲れ果てひげも伸びたままの顔したサラリーマンが
「さよならを教えて」を選んでいるのはちょっと不気味だったかもしれない。

だからって露骨に驚いた挙句そっぽ向かなくても・・・

あなただって「マーメイドの季節」「ぶっかけ天使シルキー&ミルキー」
手にしてる時点で・・・あ、行っちゃった。

なんだか他のお客さんもじろじろ見ているような・・・疲れてるのかな。

はあ、会計しよ。

ああっ、店員さん!? 店員さんまで!!

前の客には笑顔さえ見せていたのに、私の番になったらそんな硬い表情で!!
お願いですから視線を外さないで下さい(泣)

ううっ、そんなにみっともないのか、今の私は。
ちくしょう(泣)






会社の胸章つけっぱなしでした。

顔写真、苗字、所属部署までばっちりです。

また一つ、何かを失いました。




タイトルは、沢木耕太郎の著書名から拝借。


  01/02/11(日)   本日の誤変換U

「何処かで見ていると尻、」

・・・・・

ちっ、ちがう! 私は決してそんな趣味は!


  01/01/14(日)   天使の罠

秋葉原にえろげを仕入れに行きまして。
お目当ては「母娘どんぶり フルボイス」と新作「Reneissance」

一般向けゲームとえろげが同じフロアにある某量販店に行ったのですが、
よく売れたようで、どちらも平積み台に少し残ってるだけでした。

まず「Reneissance」を手に取り、続いて「母娘どんぶり」を取ろうと
手を伸ばして横を向いたら・・・。

いつのまにかすぐ横で、小さな女の子がじっとこちらを見ていました。

(う、子供の前じゃ取りづらいな。でも残り少ないしな。どうしよう。)

すると女の子、台から「母娘どんぶり」を手にとって、

「はい」

差し出される「母娘どんぶり フルボイス」
差し出す女の子。
硬直する私。
静まり返る店内。

私は、震える手をそっと伸ばすと・・・


「母娘どんぶり フルボイス」、良いできだと思います。



  01/01/17(水)   天使の罠の罠

前回の投稿(天使の罠)ですが、ふと気づいて愕然としました。

例の幼子は、私に「母娘どんぶり フルボイス」を渡したあと、
捜しにきた母親に連れられて行ってしまったのですが。

捜しにくるのがあと少し早ければ。

この母親は、自分の幼い娘がえろげコーナーで私に「母娘どんぶり フルボイス」を渡してる場面を目撃したわけで。

・・・危うく社会的に抹殺されるところでした。


  00/12/30(土)   中身か対象か

上野にて目撃

「男ビデオ高価買入」

・・・どっち?


  00/12/18(月)   悲しみがとまらない

仕事が修羅場モードになると誰しも体のあちこちに異常が出るのではないかと思いますが、
私の場合、「涙が止まらなくなる」というのがあります。

一日の終わり頃になると、いきなり涙が出て止まらなくなるのです。
乾きすぎた目を保護する為に、体が自然と反応しているのでしょう。
(湯気にあたると止まりますし。)

帰宅途中にこれが始まると、いい年したサラリーマンが電車の中でひたすら涙を流しつ続け、それをハンカチで拭い続けるという、かなり不気味な図になります。

っていうか、そんな目で遠巻きに見ないで下さい。乗客の皆さん。
別に恐い人じゃないんです。私。(涙を流し続けながら)


  00/12/04(月)   

日曜だというのに何故か今日も会社(泣)の私は、遅い昼食をとりに出かけました。

すると、小さな男の子が父親らしき人の足にまとわりついておねだりをしていました。

「ねーねーおとーさん。ちょうきょうたわーいこーよ。
 ちょうきょうたわー。」


ちょ、調教タワー!? ( ̄□ ̄;


・・・疲れてます。


  00/11/22(水)   本日の誤変換

「虜未処理」(正:「取込処理」)

そうですか。
捕まえたけど、まだ何の「処理」もしていないのですね。
それはいけません。
さあ、誰にどんな「処理」をすればよいのかな?我が愛機。

・・・などと会社で考えている私は寝不足(なだけではないのかもしれませんが)。

そして「取込処理」という表現もなんか卑猥だと思う私は寝不足(と誰か言って)。




エロゲに「虜」と続編「虜2」というのがあるのです。


  00/10/14(土)   安田講堂落城

仕事が佳境に。

職場の皆がキレています。

とりあえず、会議の召集にいちいち拡声器を使わないで下さい。先輩。


  00/10/07(土)   遅れてきた青年

私が現在派遣されている某大企業での上役Y主任、38歳。
仕事をバリバリこなし部下の面倒見も良く勉強熱心、家庭も大事にしているご様子。
いわゆるエリートですが、派遣社員にも配慮してくださる良い方です。

昨日、そのY主任のお誘いをうけ、数名の同僚と飲みに出かけました。

その席で各自の家族の話しが出たのですが、妹がいるのは私だけでした。

一通り話しが終わった後、Y主任はしみじみとおっしゃいました。

「うらやましいなあ、溝口君は妹さんがいて。
 私は一度で良いからかわいい妹に「おにいちゃん」って呼んでほしかったんだよ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・主任?(汗

「でも、それは無理だから、インターネットでメール友達になった女性にメールの中で「おにいちゃん」って呼んでもらってるんだ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(大汗

日本の将来は本当にヤバいかもしれません。




タイトルは、大江健三郎の著書名から拝借。


  00/10/01(日)   誰がために鐘は鳴る

それは、会社の休憩室で、某社より出向いて頂いてるベテランのシステムエンジニア
S氏と談笑していたときのこと。

温和で笑みを絶やさぬS氏は、とあるメーカーに同僚のT氏と出向していた時のことを
語って下さいました。

S氏 「当時、私はエアコンの自動制御の開発に係わっていましてね。」
溝口 「難しそうですね。私なんかじゃ想像もできませんよ。」
S氏 「いや、Tが係わっていた自動追尾装置の開発に比べれば・・・」
溝口 「は?・・・・・・じどう・・・」
S氏 「じどうついび、です。自動車の自動に、追加の追に・・・」

いや、漢字でどう書くかのかは分かってますが・・・・・・

S氏 「ほら、ミサイルとかが目標が逃げても追い掛け回すのを
     自動追尾というじゃないですか。」

・・・えーと

談笑を続ける温和なS氏の笑顔が急に「笑い仮面」に見えてきて、
「その自動追尾装置はいったい何に使われるのですか」と聞けなかった自分に拍手(拍手してどうする < 自分)

  註)笑い仮面:楳図かずおのとっても怖い漫画。でも、ヒーロー物の趣もあります。
           (楳図氏には漫画版「ウルトラマン」もあります。すごい迫力です。)


  00/09/16(土)   白昼の惨劇

それは会社の昼休みに銀行のATMを利用しに出かけた時のこと。

私の前に並んでいたおじさんは、かなりの大金を引き出し鞄にしまうと、
きょろきょろしながら出て行きました。

あれじゃ狙われるぞ、と思いつつATM向かうと、取り出し口に2万円が。
間抜けだねえ、と2万円をひっつかみ、私はおじさんを追いました。

すぐに追いついた私はおじさんの肩を後ろからポンとたたき、

「おじさん!お金を・・・」

するとおじさんは顔をひきつらせ、鞄を抱えてしゃがみこみ、

「ひぃぃっ、助けてくれぇ!」

時は昼下がり、所はオフィス街、近くには交番がございました。

・・・・・・

誤解はすぐに解けました。おじさんは平謝りでした。警官と野次馬は笑っていました。

誰も恨んでなんかいません。ええ!誰も!・・・神様の馬鹿




それまで無難な投稿をしていた私が初めて日記サイト風のテキストを意識して書いた投稿です。・・・つまり、これを投稿したばかりに、とうとうサイト開設までしてしまったわけで・・・。



△戻る  ▲TOP