8月の焚木(後)      △戻る  ▲TOP

  01/08/30(木)   北へ。

ただいま。
無事、帰って参りました。

さすがにへろへろですが、実に充実した六日間でした。


北の大地で美味しいものをお腹一杯食べてきました。

  Q:溝口さんは出張だったのですよね?お仕事はどうしたんですか?

  A:もちろん出張です。あくまでお仕事のついでです。


北の大地でこころゆくまで温泉を堪能してきました。

  Q:溝口さんは出張だったのですよね?お仕事はどうしたんですか?

  A:もちろん出張です。あくまでお仕事のついでです。


北の大地で馬や熊と戯れ大自然を満喫してきました。

  Q:溝口さんは出張だったのですよね?お仕事はどうしたんですか?

  A:もちろん出張です。あくまでついでにお仕事です。











あっ。


  01/08/28(火)   月光夜曲

A社が小型サーバー5台から成る新システムを構築することになりました。

「システムそのものと夫々のサーバーに何か愛称をつけますか?」

「ほう、構わないのかね?」

この春にシステム部に移ってきたというA社の部長さん、こういったことは初めてのようです。

「もちろんですよ。その方が愛着もわきますから。星座の名前をつけたり、花の名前をつけたり、某社の部長さんなんかご自分の娘さんの名前をつけたりしてましたから。(実話)

「ははは、よく上が通したね。・・・そうだねえ、星の名前なんかいいかな。」

「星ですか。いいですね。シリウスとか・・・」

「あ、いや、惑星の名前をね。サーバー5台あるし。」

「惑星・・・」

「ジュピターとかマーズとか。」

「・・・・・・・・・・」

「ビーナスとかマーキュ・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

5台目はなんてつける気ですか、部長。



「まあ、ゆっくり考えるよ。急ぐ必要はないのだろう?」

「ええ、それがいいと思います。」

「システムの愛称もだったね。」



システムにはなんてつける気ですか、部長。

というか、外部太陽系三戦士と蛍の立場は一体。


  01/08/26(日)   窓のとおく

雑文集「束ねた焚木」にて、新シリーズ「窓のとおく」を開始。

シリーズタイトルの意味は「傍観」です。
誰が何を傍観しているのか。そして本当に傍観しているのか。
それは皆様のご想像にお任せします。

   第一話 「雪の夜」

あらかじめ。少しだけ重いです。


  01/08/24(金)   ただいま出張中!

明日から出張となってしまいました。
念の為、掲示板は入り口を塞ぎました。また、出張先の環境は不明ですが、おそらくメールも見れないと思います。

二回分、先日付でUP致します。
できればあと一回分はUPしたかったのですが、ちょっと時間がありませんでした。
次回更新は30日(木)夜の予定です。

それでは、行って参ります。



  01/08/22(水)   敗れざる者たち

お昼休みに所用で別の部署に出かけたところ、以前とあるプロジェクトでご一緒したY先輩がお席にいらっしゃったのでご挨拶に寄りました。

既にお食事を済ませて戻ってきたのか、Yさんはボーっと「フリーセル」(Windows標準搭載のゲーム)をやっていました。

「こんにちは、お久しぶりです。」

「ん?溝口か。久しぶり。」

振り向いたYさんを見て私は一瞬、言葉に詰まりました。

去年からずっとお忙しいうえに仕事や私生活で色々揉めたとの噂も聞いていましたが、私と仕事をしていたときに比べてかなり痩せてしまわれたようです。
ちょっとお顔の色も悪いし、やはりお疲れなのでしょうか。

あまり邪魔しては悪いので、当り障りのない話題を振って引き上げることにしました。

「フリーセルですか?私は7割ぐらいの勝率なんですよね。Yさんは・・・172連勝!?」

Yさんの成績を見たら、なんと172勝0敗。勝率十割です。

「凄いですね。」

「コツを覚えれば何連勝でもできるよ。」

「コツですか。」

「そう、レジストリのデータをいじればOK。」

「・・・コツじゃないです、それ。」

思わず脱力した私に、Yさんはポツリとおっしゃいました。


「いいだろ、ゲームくらいは勝ちたいんだよ。」








Yさん、ごめんなさい。

どうか思う存分勝ってください(;_;)




タイトルは、沢木耕太郎の著書名から拝借。


  01/08/20(月)   天命を待つ

今週は割と余裕があるはずだったのですが、来週に急な出張が決まってしまい、仕事に追われてしまっている溝口です。神様の馬鹿。

そんな突然の出張期間中に、私とは別チームの担当である某システムが稼動初日を迎える事になりました。難産を極めたプロジェクトで、他チームの事ながら私もホッとしました。

今日、ちょっと一息入れようと休憩室に入ったところ、そのプロジェクトに携わっている後輩がタバコを吸っているのを見かけました。
ここのところずっと苛立ったような感じで近寄り難かった彼ですが、いまは穏やかな顔つきに戻っています。

「よう、例のシステム、いよいよ稼動だな。」

「あ、溝口さん。ええ、なんとか。」

まだ疲れが残っているのか少し弱々しくはありましたが、微笑みを浮かべて彼は答えました。
大丈夫みたいです。よかった、よかった。

「開発中はトラブル続きで大変だったもんな。」

「ええ、もうこれ以上は下手にいじらない方が良いだろう、ということになって。」






神様、急な出張をありがとうございます。


  01/08/18(土)   再会

書棚の向こうに見えるあの客、どっかで見たような・・・あれはK祐!?
十年ぶりか?流石に大きくなったなあ。間違いないよ。
あっ、あいつも私に気が付いた。驚いた顔をしているぞ。覚えていてくれたか、私のこと。

今日、仕事の帰り、学生時代のバイト先の塾での教え子、K祐に十年ぶりに会いました。










秋葉原「虎の穴」で。



私とK祐は、書棚で隔てられた位置に立ったまま軽く会釈しあい、そのまま分かれました。

男同士の再会の挨拶は、目と目だけで交わすもの。言葉はいりません。

そうは思いませんか? そう思うよね?ね?


  01/08/16(木)   指定席

会社の旅行で、とある川の屋形船に乗ったときのことです。

二十人くらいの同僚とひとつの船に乗りまして、船頭さんの指示に従い船の右側の席、左側の席と順々に座って行きました。

やがて私の番がきて船頭さんに指示された側に座ったら、いきなり船がそちら側に大きく傾きまして!

船頭さん、大慌てで竿を川に突き立てながら叫びました。

「ちょっとあんた!重すぎてバランス崩れるから真中に座って!」



  XX川で屋形船転覆

  死者7名、行方不明者11名

  片側に客を乗せすぎてバランスを崩す?



・・・となっても困るので、大人しく船頭さんの指示に従い私だけ船の真中に座りました。

当然、屋形船の醍醐味のひとつである船縁から手を伸ばしての水遊びはできず、ひたすらビールを呷るだけ。私がいったい何をしたと。



あれから何年も経ちました。

いつもの朝、一階の入口から会社に入り、同僚たちとエレベーターに乗り込みます。

「ちょっと溝口!重すぎてバランス崩れるから真中に乗って!」

・・・私がいったい何をしたと。



△戻る  ▲TOP