- K75Cのウィーク・ポイント、注意点
以下のウィークポイントがあります いずれも、定番のゴム類の品質の悪さ由来のものが多いです。
不良 |
オイルポンプとウォータポンプが同軸であり、シール劣化で軸が錆びる |
対策 |
駐車時にエンジン下に水のシミが出ていたら、即、シールを交換 |
K75/K100/K1100/K1200と、F650(単気筒
)では、オイルポンプと冷却水ポンプは同軸で、中央部でOリング、シールにより2つの経路が分離されています。 このオイル/ウォータポンプのOリングの劣化により、エンジン側に冷却水が混入して、オイル白濁、最悪の場合には、冷却水がエンジン側に大量に進入して、コンロッド・メタル
が損傷します。
駐車中に、エンジン前部にシミが出ていたら、オイル/ウォーター・ポンプの冷却水側、あるいは、オイルポンプ側のシールが劣化して、
オイル/ウォーターポンプのドレインから
漏れています。シミが水分だけなら冷却水側、オイルだかならオイルポンプ側です。早々にシールを交換しましょう。交換が遅れると、ポンブの軸にもサビが発生します。
K75/K100/K1100/K1200で冷却水がエンジン側に進入したのは聞いたことは無いですが、軸のサビでの交換は結構、聞きます。 F650では冷却水がエンジン側に
浸入するケースがある様です。
新しい機種である横型エンジンのK1200/K1300、2気筒のF650/F800シリーズで同様の問題があるかどうかは知りません。
部品、6、7、14
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不良 |
オルタネーターのカップリング・ダンパーの硬化 |
対策 |
少なくとも、5年毎には交換(屋外駐車なら3年程度か?)、
中古車で購入したら、まず、交換 |
オルタネーターとエンジンは、カップリングで接続されており、カップリング間はダンパーゴムで動力が伝達されます。 このダンパー・ゴムが劣化/硬化し、劣化が進むとカップリング
のツバが割れます。
更に問題を放置すると、カップリングに偏芯した力が加わるので、最悪の場合にはエンジン側のベアリングが壊れます。5年毎ぐらいには定期的に交換
がお勧めです。 ミッション右後ろの黒い三角プレートに黒い汁が出ている場合、あるいは、発進時に「バリバリ」と言った音を聞いた場合には、ゴムの劣化/硬化、カップリングの
ツバのワレが
発生しています。早急に点検、交換しましょう。
ダンパーゴム:部品 9 硬化が進むと 部品-10 のツバが割れます。
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不良 |
ガソリン・タンク内のフュエール・フィルターの劣化 |
対策 |
少なくとも、3年毎には交換、中古車で購入したら、まず、交換 |
ガソリンタンク内のフューエル・フィルターが詰まると、フューエル・ポンプに過大な負担がかかり、ポンプが壊れたりします。フィルターは長期放置した場合には、フィルター枠等が溶け出して、詰ま
ったりします。1ヵ月に一回以上は乗ってあげる
と良いです。 長期放置車両では、このあたりの部品を交換、ガソリンを交換してから始動した方が良いです。
交換後のポンプの音を覚えておくと良いです。フィルターが古くなると、音が大きくなります。
この交換作業は「引火の危険」を伴います。 自分で交換するなら、冬期には加湿して、火気厳禁、静電気対策として、セーターなどを着用せず、人体にアースを取って作業するぐらいの慎重さをお勧めします。 勿論、ガソリンは最小になるまで消費して、気化したガソリンへの引火もあるので、タンクから出したガソリンは、ポリ袋に入れて、「密封」しておきます。 健康対策として、長い手術用など薄い手袋、マスクを着用して作業しても、手はガソリンで荒れて、気化したガソリンを吸って気分が悪くな
ります。

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不良 |
長期放置車両の場合のゴム類の劣化 |
対策 |
無 劣化したゴム類を全て交換 |
長期放置車両、低年式車両、特に屋外の長期放置車両の場合には
全てのゴムが劣化しています。劣化したゴムを交換する(結構な金額となる)費用を合算して、購入を検討しましょう。
フューエル関連:ガソリンタンク内のフューエル・ポンプの配管、ポンプの取り付け枠、フィルタ
インジェクション関連:エアゲージ用メクラ蓋、インジェクション〜フューエル・タンクの配管(2本)
エアクリ関連:エアクリ〜インジェクションまでの配管の接続用ゴム類、エアフロメーターの取り付け部ゴム
冷却水:リザーブタンクへの配管、エンジンへの配管