10月の焚木(後)      △戻る  ▲TOP

  01/10/30(火)   真の国際化を目指して

会社から帰宅する途中、とある地下鉄の連絡通路でのことです。

持ちかえりの仕事(泣)で重たいカバンを引きずりながら歩いていた私は、通路の先の方に人だかりが出来ているのに気がつきました。

目を凝らすと、中東系の温厚そうな中年男性に向かって、明らかに酔っ払っている日本人の中年男性が何やらわめいています。

そういえば、米国テロの影響で、中東系の人に対する差別行為、侮辱行為を働く人がいる、という噂も耳にしていましたが、あの酔っ払いもそうした類なのでしょうか。

おそらく酔っ払いが何故わめいているのか良く分からないのでしょう、中東系の男性は困ったような顔で立ち尽くしています。
別の日本人の中年男性がなだめていますが、酔っ払いはわめくのを止めません。

やれやれ。
嘆息しながら連絡通路を人だかりの方に向かっていた私は、逆に人だかりの方から歩いてきた、茶髪にピアスという今時の高校生2人組みとすれ違いました。

「あんなこと言って恥ずかしい奴だよな。ほんと。」

「聞いてる方が恥ずかしくなるよな。」

・・・・・・・・・・。

すれ違いざま、人だかりの方を振りかえりながら、呆れたような顔でそう言った高校生2人組み。

三十路オヤジの私は、茶髪にピアスの若い方というと、つい色眼鏡で見てしまうのですが(ごめんなさい)、あの酔っ払いの行為を恥ずかしいと思う彼等は、嘆息するだけの私よりずっと立派です。

ちょっとだけ嬉しくなった私の耳に、酔っ払いのわめき声が聞こえてきました。












「イラン人は、いらん!イラン人は、いらん!」


・・・・・・・・・・。

確かに、聞いてる方が恥ずかしいんですけど。別の意味で。(足早に遠ざかりながら)





今回の更新について、イラン人の方を中傷する意図は全くございませんが、もしもご不快に思われた方がいらっしゃいましたら仰って下さい。


  01/10/28(日)   それは、神の意志なのか

会社帰りに秋葉原の某エロゲ屋へ寄りまして、予約していた「ファントムDVD」を回収、会計をしていたら、店の入り口に小さな女の子が!

悪夢のような記憶がよみがえり、私は急いで会計を済ませ、店を出ようとしました。

すると、小さな女の子、ちょうど店を出ようとした私を指差し、












「おかあさん!はだかがいっぱい!」



赤信号を無視して走った私を、いったい誰が責められましょう。





「ファントムDVD」、買ったのはよいのですが、やる目処はついていません。





当サイトにリンクを貼って下さったサイト様のご紹介、は昨日と同じです。

リンク集「門の鍵」に追加。


とロリの絶妙の組み合わせをこよなく愛する夜叉様の車&テキスト系サイト。
   「FIEND」

管理人様は某チャットでご一緒させて頂いた方で、当時から車の話題が豊富な方でした。
車やテキスト系コンテンツを幾つもお持ち(車の改造まである)なのですが、まずはコンテンツ「修羅界」の「戦場の挽歌」から見ることをお勧め。思わず笑ってしまうGA官の話や、危ない(笑)K官の話し、物悲しいQ9隊員の話しなど、幅広い逸話が楽しめます。
日記も、基本的には車やお仕事のお話を中心にした趣味&ネタ日記なのですが、時に管理人様の喜怒哀楽が静かに、けれど率直に出されている日があり、社会人として確かに積まれてきた日々の年輪を感じます。


  01/10/27(土)   スプリンター

「××行き、まもなく発車いたします。」

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ

車掌さんが今まさに扉を閉じようとしている私の乗った車両に向かって、中学生くらいの男の子が物凄い勢いで突っ込んできます。

うわっ、危ないなぁ。

乗る気か?乗る気だな?
かなりギリギリだぞ。間に合わなかったら・・・

って扉が閉まる!間に合うか!?


プシュッ

ダダダッ

シューッ、パタン・・・


おおっ、やった!

扉が閉まろうとする瞬間、少年は紙一重の所で車内に飛び込みました。

私の体格だったら駄目だったかもしれません。
それほどにギリギリでし





ゴンッ



勢い余って反対側のドアに激突し、ひっくり返る少年。

ありがとう、君の死は決して無駄にしない。(死んでません)


  01/10/25(木)   約束の地

昨日、本社地下1階の会議室での打ち合わせを終えた私は、他のメンバーと8階の事務室に戻る為、エレベーターを待っていました。

チンッ!

エレベーターが到着。乗ってきた人達が全て降り、入れ替えで私達が乗り込みます。

私の会社のエレベーターは18人乗りとなっている私が乗ると17人乗りになってしまうというオチじゃありませんよのですが、メンバーは11人なので全員一度に乗れます。
いや、確かに17人乗りになってしまうのですが・・・(T_T)

最後に乗り込んだ私は、どうせまた言われるのだろうからと、ドア付近から「いつもの指定席」へと自ら移動しようとしましたが、先輩社員がそれを止めました。

「あ、いいよ溝口、真中に来なくても。」

・・・?満員のときならともかく、これぐらい空いていたら決まって「指定席へ行け」とからかう先輩が、どういう風の吹き回しだ?

ま、いいか。

チンッ!

1階へ到着です。
何人かエレベーターを待っていましたが、乗ってきません。下り待ち?1階で?

チンッ!

3階へ到着です。
何人かエレベーターを待っていましたが、また乗ってきません。変だな。

チンッ!

5階へ到着です。
何人かエレベーターを待っていましたが、またまた乗ってきません。なんで?

チンッ!

8階へ到着です。
降りようとしたら、先輩が満足げに言いました。

「やっぱり満員に見えるんだな。お前がドア付近に乗っていると。」





先輩がいぢめるうぅぅぅぅぅぅぅっ(号泣)(泣きながら疾走)


  01/10/23(火)   黒の炎

そろそろ終るはずだな・・・。
ある年の夏、私は気を揉みながら、後輩Uが打ち合わせから戻ってくるのを待っていました。

後輩Uは当時入社2年目。
今までは、先輩社員にくっついて他所の課や取引先との打ち合わせに出ていましたが、そろそろ経験を積んでもらおうという課長の意向で、その日はじめて、一人で他所の課との打ち合わせに臨んだのです。

いつかは通らねばならぬ道・・・とはいえ、私も、他の先輩社員も、指示を出した当の課長も、一抹の不安が拭えません。

この後輩U、「怒りんぼ」なのです。

もちろん本人も社会人としての自覚はありますから、子供のように爆発したりはしませんが、怒るとすぐ顔に出てしまうし、声音もはっきりと変わります。

最近では大分コントロールできるようになってきましたが、打ち合わせの席でむっとした表情をしたり声を荒げたりしてないだろうか・・・

実を言うと、後輩Uのこうした性格について、打ち合わせ相手の課の出席者には事前に話しを通していたのですが(もちろん後輩Uには内緒で)、火がついたら簡単に消えるものじゃないし。

うう、心配心配心配心配心配
あ、戻ってきた。

書類を抱えた後輩Uが戻ってきました。

大丈夫そうだな・・・遠目にはそう見えた後輩Uは、しかし、私の隣にある自席の前に来ると、席に着かず、そのまま机の前に立ち尽くしたのです。

書類をギュッと握り締めている手、うつむいた硬い表情、睨みつけるような険しい視線。

おいおい、怒ってるよ、こいつ。打ち合わせで何かあ


バァンッ!!


フロアに大きな音が響きました。

後輩Uが、いきなり書類を机に叩きつけたのです!

皆が驚いて後輩Uの方に視線を向けます。課長も思わず腰を浮かしました。
ちょっと、まずいよ、これ。

「溝口さん、ティッシュ一枚下さい。」

「・・・え?あ、ああ。いいけど・・・。」

騒然とした空気の中、後輩Uはボックスからティッシュを一枚引き抜くと、机に叩きつけた書類を持ち上げて、書類の下を丁寧に拭いました。

オフィス街なのに、蚊って居るんですね。ああ、赤いシミになってる。誰か食われたんじゃないですかね・・・・・・溝口さん?どうしたんですか?」

「・・・・・・打ち合わせはどうだった?」

後輩Uは、にっこり笑って言いました。

「あ、はい、おかげさまで無事に済みました。」



後輩U、レベルアップ
天然なのか!?天然なんだな!?そうだよな!?(泣)


  01/10/21(日)   はたらくおねえさん

今日は東京駅近辺の取引先で仕事でした。

ご存知の方も多いと思いますが、東京駅の地下では修学旅行の学生さんたちが集合している風景をよく目にします。

今日、取引先へ向かう途中にもそうした集団を幾つか見かけたのですが、その中に小学校低学年の一団が混ざっていたのを見たときは流石に驚きました。

急いでいたのでゆっくり観察は出来ませんでしたが、いわゆる社会見学でしょうか。

三十人程の子供たちを三人の先生?が引率していたのですが、いやはや、大変そうです。
勝手に走り回る子、友達とのお喋りに夢中の子、何があったか泣き出す子。
小さな子供たちですから元気なのは結構ですが、先生達は四苦八苦です。

その中に、まだ二十代半ばくらいの若い女性が居ましたが、新任の教員でしょうか?
うーん、なかなか美人。(こら)

泣いている女の子を一生懸命になだめていますが、何だか自分が泣きそうな顔をしている辺りもそそります・・・などと、けしからぬことを考えていたら、程なく地上への階段に辿りつきました。

ここを昇れば取引先は直ぐそこです。観察もこれまで。ちと残念ですが、仕方ない。

「××せんせーっ」

その時、小さな男の子が、その若い女の先生に駆け寄って行きました。

そうか、XXさんというお名前ですか。ふふっ(おぃ)

「はーいっ」

XX先生、流石に疲れたような声ですが、泣いている子をあやしながら精一杯の笑顔でその男の子の方に顔を向け






「かんちょーっ!」

ぷすっ






のけぞるXX先生、推定24才。

それが、階段を昇って行く私が目にした最後の光景でした。



その後、この師弟がどうなったのか、私は知らない。





当サイトにリンクを貼って下さったサイト様のご紹介、は昨日と同じです。

リンク集「門の鍵」に追加。


日々に立ち向かう現役高校生lemu様のテキスト系サイト
   「Atrandom Laboratory」

管理人様はかつて「兄貴の館」掲示板でご一緒させて頂いていた方で、サイトを開設された当初から定期訪問しておりました。一見、痛い日々を送っているネタ日記系ですが、じっくり読むと、日々に立ち向かう管理人様の姿が浮かび上がってきます。

当サイトへのリンクコメントで「ここを見て少し社会に出て働くの怖くなくなりました。 」と書いて頂いています。うん、大丈夫。もちろん仕事は頑張らなければいけないし、対人関係に悩んだり我慢を強いられたりすることも多いです。でも、そうした日々の中で、少しずつでも、思い出を積み重ね自分自身の人生を築いて行くことは可能なのですから。


  01/10/20(土)   彼方から

十月になって異動があり、私の所属する課でも動きがありました。

すぐ上の先輩が昇格で他所の課に移られ、かわりに後輩S君(男)、後輩Wさん(女)が他所の課から来ました。

課長の指示の下、席替えです。



−新しい席の配置−

後輩Aさん
(女性)
後輩Wさん
(女性)
先輩Kさん
(女性)
後輩S君 溝口 新人Mさん
(女性)



ちょっと課長!なんですかこの配置は!
ハーレムじゃないですか!(左隣のS君も可愛いしは無視)

・・・というか、もしかしていじめですか?

いや、だってこれじゃ迂闊に下ネタも飛ばせないですよ。

まして右隣は例の新人女性社員Mさん。これ以上「変な先輩」扱いはご免です。

正面と左隣に配置された、新しく移って来た後輩S君とWさんも、顔は知っていますが今までそれほど親交はありませんでしたから、最初は慎重にいかないと・・・。

やれやれ(嘆息)

でも、これから暫く仕事で苦楽をともにすることになる仲間たちですからね。
大変ですが、頑張って早く親睦を深めるようにしましょう。



さて、席替えでは机やキャビネットの移動を行わなければいけませんが、当然ながらこれは男性社員の仕事です。三十路オヤジの私も例外ではありません。

背広を脱ぎネクタイを外して、他の男性社員と夕方の二時間ほどかけて移動を行いましたが、いや、疲れますね。
筋肉はパンパン。ついでに去年買ったワイシャツも腹回りがパンパン(血涙)。
十月だというのにすっかり火照って汗までかいてしまいました。

新しい席に着いたら、まずは個人用作業端末を社内LANに再接続です。
設定を変えて・・・と。・・・よし、OK。
PCやLANにさほど詳しいわけではありませんが、そこは年の功、あっという間に終りました。



「あれぇ、変だなぁ。」

設定が終っていない同僚を尻目にネクタイを外したまま愛用の団扇(うちわ)でしばらく涼んでいたところ、正面に座っている後輩Wさんが何やら首を捻っています。
設定が上手くいかないようで、Aさん、Kさんも覗き込んで手伝っていますが、なかなか原因が分からないようです。

うむ、これは親睦を深めるチャンス。(姑息な三十路オヤジ)

「設定が上手くいかないの?」

私はWさんの方に回り、声をかけました。

「あ、はい。手順どおりやってるはずなんですけど・・・」

どれどれ・・・ああ、やっぱりね。

Wさんは他所の課から移ってきたので、特殊な手順を踏む必要があるのですが、それに気付いていないだけでした。私自身、経験のある失敗です。

「あ、そういうことですか。ありがとうございました。」

親睦成功。(おぃ)



私は自分の席に戻ると、仕事を再開しようと椅子に腰を下ろし

プチンッ
「きゃっ!?」

な、なんだ!?

正面のWさんがいきなり短い悲鳴をあげ、椅子から立ち上がりました。

「どうしたの?」

「Wさん?」

「あ、ごめんなさい。何かが飛んできて、びっくりしちゃって・・・。」

「飛んで来た?・・・虫か?」

「ええっ、虫ですか!?苦手なんですよ、虫・・・」

Wさんは恐々と机に顔を近づけました。

「・・・・・・・・・・ボタン?

Wさんの机の上には、ボタンが落ちていました。

まるで、ワイシャツに付いているような。

・・・・・・・・・・。

Wさんが叫び声を上げる直前のプチンッて音は、何だ?

私と向かい合いのAさん、Wさん、Kさんの視線が、何故か私の腹の辺りに注がれています。
左右に座るS君、Mさんも、ちらちらと私のお腹を盗み見しています。
この時点でもはやオチは分かっていましたが、とりあえずオチを確認するべく、私は視線を自分のお腹に向けました。

ワイシャツの、お腹の部分のボタンはありませんでした。

・・・・・・・・・・。

Wさんが神妙な面持ちでボタンを摘み上げ、私に差し出しました。

「あの・・・溝口さん・・・ボタン・・・」

「あ、どうも。Wさん・・・」















その日は、席替えに時間がかかった分、みんな遅くまで残業でした。

その間、Aさんも、Wさんも、Kさんも、Mさんも、S君までもが、何故か時折小刻みに肩を震わせながら、うつむいたまま仕事を続けていました。




親睦成功(滝血涙)


  01/10/19(金)   赤丸急上昇

ここ数日、ちょっと風邪気味の溝口です。

今日も熱っぽく、ふらふらしながら歩いてたら、他課の後輩が心配そうに声をかけてきました。

「大丈夫ですか、溝口さん。足元がふらついてますよ。」

「ああ、ありがとう。ちょっと体調が思わしくなくてね。」





「えっ!?体重が思わしくない!?」





ああそうだよ、去年の冬服がきつくなってたし、自重で足元がふらつくほどのデブだよ、ちくしょう(泣)
この後輩、素で言ってるし(泣)


  01/10/16(火)   力士の魂

「ふんっ、ふんっ、ふんっ」 バシィッ、バシイッ、バシイッ

皆が静かに見守る中、額に汗を滲ませ、彼は相撲のてっぽうの稽古を黙々と続けていました。
どんなに稽古を積んでも、既に四十の坂を越えた彼が土俵に上がる事など、もはや不可能だというのに・・・。
いったい何がこの漢(おとこ)を駆り立てているのでしょうか。










今朝、地下鉄某駅のホームで、背広姿の中年のサラリーマンが、衆人環視の中、ホームの支柱に向かって延々と相撲のてっぽうを続けていました。

「ふんっ、ふんっ、ふんっ」 バシィッ、バシイッ、バシイッ

・・・なにがあったんだ、おっさん。

いえ、言わなくていいです。なんだか凄く絶対に知りたくありません(逃走)。





当サイトにリンクを貼って下さったサイト様のご紹介です。

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新聞配達に命をかける肉体派ぷれすかぶ様のテキスト系サイト。
   「全壊スピリッツ」

「兄貴の館」様とリンクされて以来、定期訪問させて頂いているサイト様で、兄貴様に「激痛」と評されたそのテキストはどれも楽しいですが、やはり「新聞屋さん」シリーズが抜群の面白さです。(コンテンツ「配達、「命」賭けてます」所収。)
思わず笑ってまうような体験から、ちょっとしんみりさせられる体験まで、幅の広さはやはり十年以上の経験に裏打ちされているが故でしょう。
また、チャットや読者投稿、プレゼント企画と、何気に読者参加型企画にも力を入れていらっしゃっており、そのバランスのとれた運営は、けっこう理想的でちょっと羨ましいです。

なお、現在訪問すると、管理人様のセミヌードをゲットできます。うっとりです(おぃ)。



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