1月の焚木(後)       △戻る  ▲TOP

  02/01/31(木)   ピンクのカーテン

前々回の冒頭で少し書きましたが、現在我が家は引っ越しの準備に追われています。

当り障りのないように表現するなら、近隣一帯が再開発の対象地域となり、我が家を含むご近所全てが引っ越さざるを得なくなったのです。

今までも、私や弟妹達が進学や仕事の関係で引っ越したことはありましたが、実家が引っ越すのは二十五年振りのこと。
しかも両親は店商売をしていますから、生活の場としての家の引っ越しだけでなく、店舗の移動ということも考える必要があります。
さらに、両親もいい加減としなので、色々な場面で私が中心とならざるを得ません。

改めて、社会人として生きることで背負わなければならない様々なしがらみというものを実感しています。


ご近所さんには既に引っ越された方も居り、我が家の南隣で商売をされていた一家も、昨年末、他所に移られました。
年が明けてからはその住居兼店舗の取り壊しが始まり、現在は完全に空き地となっています。

二十年以上も当たり前の存在として目にしてきたお隣りさんが取り壊されてしまうと、さすがに一抹の寂しさを感じますが、かわりに一つだけ良いことがありました。

それは、二階にある私の部屋の日当たりが非常に良くなった、ということです。

私の部屋の窓は、二十五年間ずっとお隣さんの壁に塞がれていたのですが、お隣さんが取り壊されたことで一気に視界が開けたわけです。


お隣さんが完全に取り壊され、工事用に組まれていた足場も撤去されたその日、窓から差し込む柔らかい冬の陽光に、私は初めて自分の部屋が南向きだと気が付きました。

さらに驚いたのはその翌朝。
今までとは違い、朝日が直接窓から差し込んできた為、慣れない明るさにいつもより一時間も早く目が覚めてしまったのです。
一応、窓にカーテンはついているのですが、今までは日が差し込むこともなかったので、寝るときにカーテンを引くという習慣がなかったのです。

こりゃあ、明日からはカーテンを引いて寝るようにしないとな・・・。
洗顔と朝食を済ませ自室に戻った私は、改めて部屋の明るさに驚きました。

まあ、窓から差し込む朝日に起こされるというのもなかなか気分が良いけどね。
引っ越しまでの僅かの間だけれどさ。


さて、会社に行かないと。

私は寝巻きを脱ぎ、さらに下着を取り替えようとシャツとパンツを脱ぎました。
ううっ、さすがに素っ裸になると寒いな。

・・・・・・・?はて、なんか視線を感じる・・・

カーテンを開け放った窓の外、学校や会社に向かう大勢の学生やサラリーマン、OLさん達が、自宅の前の大通りを歩いて来るのが見えました。

ああ、お隣さんが取り壊されて、窓から大通りが見えるようになったんだ。


・・・・・・・・・・。


逆に言えば、大通りからも私の部屋が丸見えになった、ということで。








いやん、えっち。

シャッ! < カーテンを引く音



お願いです、何も見なかった事にして下さい(泣)


  02/01/28(月)   仰げば尊し

また三日間更新が滞ってしまいました。
お叱りのメールも頂いており・・・・・すみません(;_;)


さて、今日はお得意様のところへ一人で出かけてきました。

昼間だったので地下鉄もすいており、座席についてぼんやりと揺られていたのですが、途中の駅で二十代半ばと思しき女性が乗ってきて、私の向かいに座りました。

原色の派手な化粧に黒を基調としたきわどい服、ミニスカートから伸びた形の良い足、黒いブーツ。銀の大きなイヤリングもきまっています。
態度も顔つきも嫌味のない自身に溢れ颯爽としており、見た目の派手さに負けていません。

うーん、なんともゴージャスな美人。
というか、そんなに肌をさらして寒くないのか。

私以外のサラリーマンや若者も見惚れていますが、それも無理はありません。

私の向かいの座席につくときにしっかりバッグでガードされてしまい、ミニスカートの奥が覗えなかったのは残念ですが(こら)、しっかりと目の保養をさせて頂きました。


・・・などとオヤジを全開にしているうちに目的の駅に到着。

おや?お嬢さんもこの駅ですか。

私に続いて電車から降りたゴージャスなお嬢さんは、地上へ向かうエスカレーターでもそのまま私の後ろにつきました。
どうせなら私が後ろにつきたかっ










「ママ、このおねえちゃんパンツくろい!!」










( ̄▽ ̄;

突然、エスカレーターの後方で、女の子らしき小さな子供の叫び声がしました。
く、くろいって・・・。










( ̄▽ ̄)

そうか。黒ですか。 < おぃ

エレベーター後方で起きているであろう修羅場はあえて無視し、唯一の心残りが晴れた私は満ち足りた気持ちでお得意様へと向かいました。





ありがとう、おじょうちゃん。

でも、おじさんとしては、できれば色だけでなく形状も報告し(以下略)
そして、できればおじょうちゃんの(以下略)





久しぶりにアクセス解析を見て今日はやけにヒット数が多いと思ったら、みずは様でしたか。
不穏なご紹介、ありがとうございます。

というか、なにも
「あんな漢字の文字列」がでかでかと載っている日にご紹介頂かなくても・・・。
まあ、他の日も大差はありませんが。


ところで、学習塾でのバイト時代の出来事につきまして、
「起こった出来事が同じでも反応の仕方が対極。」とのこと。


そこのところをもう少し詳しく。
特に第三話の類似例について。


  02/01/24(木)   男は背中で語れ

またもや三日間更新が滞ってしまいました。
大勢のお客様に無駄足を踏ませてしまい、本当に申し訳ございません。

いいかげん仕事を投げ出して一週間くらい温泉につかりたい気分ですが、そんな事をしたらこの御時世に頑張って仕事を取ってきてくれる営業陣に首の骨をへし折られるのは必至。

残業代をきちんと払ってくれるだけでも良しとすべきだと無理やり自分を納得させて頑張っておりますが、実は私生活の方でも引越しをしなければならない羽目に陥っており、その準備にも追われているため精神的な余裕が全くありません。

嗚呼、温泉が恋しい。本当に恋しい。

もっとも、東京23区内にも温泉はあります。
実は職場のすぐ近くにもあるのですが、やはり温泉街でないと気分がでません。 < 贅沢



最後に温泉街に行ったのは、去年の夏、北の大地に行ったときのことです。(8/309/1付の焚木ご参照。)
馬狂いの同期S本たちと、とある有名な温泉街に出かけました。

温泉街の旅館やホテルの多くは、宿泊客以外でもお金を払えば入浴させてくれるので、何軒かまわって「温泉のはしご」をしたのですが、そのうちの一軒の脱衣所で服を脱いでいる最中、急に私は尿意をもよおしました。

えーと、トイレはどこだ?
脱衣所の中にトイレが見当たりません。はて。

案内図、案内図っと・・・。
ふむ。浴場を挟んで、脱衣所と反対側ですか。





ちょっと待て。





と、いうことは何か?
このホテルではトイレに行くのにいちいち素っ裸になって浴場を突っ切ろというのか。

私は何度も案内図を見直しましたが、他にルートはありません。
誰だ、設計者は。

脱衣所を出てフロントの方に戻れば別のトイレがあるのでしょうが、服を脱ぎかけてしまっていたのでそれも面倒です。
仕方ない。私は諦めて服を全て脱ぎタオルを腰に巻くと、同じく尿意をもよおした同期S本と一緒に、浴場を突っ切ってトイレに向かいました。

あ、あれだ。
私は「トイレ」と書かれた曇りガラスの引き戸を開けました。


ガラッ









尻、尻、尻、尻、尻、尻





・・・・・・・・・・。

引き戸を開けた私たちの目に飛び込んできたのは、戸口側に背を向け、朝顔(男性用の小便器)に向かって放尿している、素っ裸の男たちの尻の列でした。

あまりにもシュールな光景に、余程もう湯船の中でやっちまおうかと思いましたが、三十路男の理性が辛うじてそれを押し留め、私とS本は尻の列を見詰めながら順番を待ちま

つまり私とS本も、この尻の列に加わるということか?
しかも、私の方が先に列に加わる訳だから・・・。



「見るなよ、S本。」

「頼まれたって見るか。」



その後、温泉につかってホテルから出るまで、私とS本はお互い変な気持ちが芽生えないように、どちらから言い出すともなく、なるべく視線を合わせないようにしていました。


北の大地の支店の同僚から、そのホテルにハッテン場疑惑があると知らされたのは、東京に戻る直前のことでした。





あ、危なかった。





「ザ・キング・オブ・イターズ’98」の結果が発表されました。

主催の兄貴様、集計の藤八様、エントリーサイトの管理人様、本当にお疲れ様でした。
また、投票してくださった皆様、閲覧してくださった皆様、本当に有難う御座いました。

でも、冗談抜きで当サイトが最下位(真の勝者)だと思っていたので、9位というのは意外でした。
いや、だってエントリー当時で公開二ヵ月半、ヒット数も他のサイト様とは比べ物にならないくらい少なかったし、エントリー後もそれほどぶっ飛んだネタはありませんでしたから。
ということは、やはり地道に内容を評価して頂いた結果の144イターということでしょうか。

・・・・・・・・きっと夢だ。



ところで、ここ数日頂いたメールで
ぷれすかぶさんが「もっと焚木を!」掲示板に書き込んだ「ある発言」って何処ですか?」といった趣旨のものが何通かありました。

ぶれすかぶ様の1月22日の日記をご覧になれば、「ある発言」の中身は容易に想像がつくと思うのですが、やはり動かぬ証拠が欲しいのでしょうか。

残念ですが、問題の発言は既に消えてしまっています。申し訳御座いませんが諦めてください。

でも、掲示板の過去ログは全て保存してありますから、いつでも公開は可能ですが。




ウラ様ぷれすかぶ様lemu様、一周年おめでとうございます!



相互リンク先の「罪人の部屋」様が閉鎖されました。
おつかれさまでした。相互リンクを有難う御座いました。



ご感想はもちろんですが、相互リンクの申し込みやリンク報告も最近は多数頂いております。ありがとうございます。
それなのにお返事や貼り返しが全く追いついておらず、本当に申し訳ありません。決して無視しているわけでも貼り返しが嫌なわけでもありませんので。(平身低頭)

一応、まだ物理的に対応可能な範囲内ですので・・・三桁・・・が、頑張ります。



  02/01/20(日)   黙示録

更新が滞ってしまい申し訳ございません。
「いち、にの、さん!」で何時でも眠れそうな溝口です。労働基準法って何ですか。

誰か子守唄を歌ってください。できれば美少女か妖艶な人妻にお願いします。
・・・などと眠い目を擦りながら仕事をしていたら、社内メールが届きました。
はいはい、何ですか?





>送信者:専務  件名:解雇のお知らせ





いやああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?(泣)



ま、待て。落ち着け。
きっと変換ミスだ。そういうオチに決まっている。

「蚕のお知らせ」

「回顧のお知らせ」

「懐古のお知らせ」

駄目じゃん。



ううっ、この時期急に何故。
不況で業績は落ちているけどまだまだ余力はあるはずだし、私自身を省みてもちゃんと仕事してるし実績も普通にはあげてるぞ。最近は 悪いこともしていないし・・・。

・・・!!ま、まさか。



「お呼びでしょうか、社長。」

「急にすまなかったね、専務。早速だが用件に入るとしよう。××部△△課に溝口という社員が居るね。・・・彼を解雇する。」

「!!な、何故です!?確かにスケスケブラウスに鼻血を吹くような男ですが・・・。」

「彼が個人のサイトを開設していると言う事実を知っているかね?」

はい存じてます。実物を見たことはありませんが。」

「実は(と言いながらパソコンを操作)、これが彼のサイトだ。」

「ええと「もっと焚木を!」・・・ははあ、「侍魂」のようなお笑い系のサイトですか。確かに彼の年齢を考えるとなんですが、無害な内容ですし、特に問題は・・・。」

「・・・これを見てもそんなことが言えるかね?」

「・・・・・(読んでる)こ、これは!?」

「・・・そしてこれだ。」

「・・・・・(読んでる)ううっ!?」

「これでわかったろう。この男が自らの欲望を抑えきれず不始末をしでかし、マスコミに嗅ぎつけられでもしたら我が社の信用は地に堕ちるぞ。」

「わ、わかりました。しかし、我が社から追い払っても、野放しにしておいては危険なのでは。」

「その通りだ。・・・責任は全て私が取る。解雇した後、折を見て・・・消せっ!!

「は、ははっ!!」





いやああああああっ!!
消されるのはいやああああああっ!!(号泣)






プルルルルルルルルルッ

ひいっ!?

そのとき、いきなり私の自席の内線が鳴り始めました。
私は震える手で受話器を取ると、恐る恐る耳に当てました。

「はい、△△課の溝口ですが・・・。」

「ああ、溝口くん、私だ。」

「せ、専務!!」

「今、私からメールが届いたと思うんだが。」

「は、はい・・・」

「おおっ、それは良かった。」

良くありませんよっ(泣)
そりゃ経営陣にとっては良いことなのかもしれま

「いや、自席のパソコンを新しいのに取り替えてもらって再設定したので、社内メールをあちこちに送ってみて本当に送れるか確認しているんだ。ふーん、一般社員は大丈夫だな。あとは役付き者と外部宛と・・・」

「・・・・・・・・・・。」

私は、そのときになってようやく、メールの本文を読んでないことに気が付きました。
クリック。





>本文:これは送信テストです。





「・・・・・・・・・・専務、何で件名が「解雇のお知らせ」なんですか。」

「いや、溝口くんならこの位はからかわないと悪いかなと思って。
びっくりしたろう?






びっくりしましたよっ!!(血涙)
誰かこの専務を消してください(泣)





いや、本当に消されても困りますが。


  02/01/16(水)   コンバトラーV

私の会社ではこんな感じの事務用椅子を使っています。

写真の脚の部分を見て頂くとわかりますが、五つの足にキャスターが付いていて安定した状態で楽に動かすことが出来ます。
最近では事務用椅子の主流となっているのではないでしょうか。

最近の若い方はご存知無いかもしれませんが、昔のキャスター付き事務用椅子は足が四つしかなく非常に不安定で、ちょっとバランスを崩すとすぐに椅子ごとひっくり返ってしまうような代物でした。
実際、四つ足のキャスター付きと五つ足のキャスター付きでは、たった一本でこれほど変わるのかと驚くほどに、安定感が違うのです。

私が入社したての頃は四つ足が主流で、よほど用心深い人を除けば一度はひっくり返った経験があるだろうと思われるほど、毎日のように誰かしらひっくり返っていました。(本当)



「あっ!」
ドシンッ!

それは十年ほど前、入社して最初の年、新人研修が終わって配属されてから僅か数日後のこと。
ちょっと気を抜いたとたん、私は四つ足のキャスター付き椅子ごとひっくり返ってしまいました。

「さっそくやったか。」

「大丈夫?溝口くん。」

「あーあ、派手にひっくり返ったなあ。」

1月10日付の焚木に登場した、当時の上司や先輩社員、Kさん、Aさん、Fさん等が心配そうに覗き込みます。

「だ、大丈夫です。」

一瞬、何が起こったかわからず軽いパニック状態に陥りながら、慌てて私は身を起こし


グラッ・・・グラッ、グラッ、グラッグラッグラッグラッ

「地震!」

グラグラグラグラグラグラグラ

「けっこう大きいですよ!」

グラッグラッグラッグラッ、グラッ、グラッ、グラッ・・・


「・・・・・・・・・・おさまりました、ね・・・」

身を起こした私は、皆の視線が私に注がれているのに気が付きました。

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・溝口くん・・・君は我が社で最も体重が重い男だと聞いていた、が・・・まさかこれほどとは・・・」





その年の冬、試験的に五つ足のキャスター付き椅子が各部署に数脚づつ導入されました。
年次が上の方から割り当てるよう社から指示が出ていたにも係わらず、我が部署では先輩社員を差し置いて、何故か私に優先的に割り当てられました。





「信じてください、弁護士さん!十年前のあの事件!私は何もしていません!冤罪です!!私は無実なんです!!(号泣)」



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