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ラムネ、自分騙しの旅
<患者の方へ>
 


「ラムネを薬と言われて、信じて飲み続けたら、症状が緩和した」 なんて話をたまにききます。 おとぼけなかんじですが、こういうのいいですね。 極まれに効く場合もあるかも??的スタンスで書いていきます。

患者さんはまず、病気や治療中に関しては肉体的苦痛、 精神的苦痛や不安との戦いの辛さがあるわけですが、 ここでは気持ちの持ち方、どういうモチベーションでいくかという 私なりの考えの一部を書いてみました。

異常に疑り深く、何ごとにも疑問を持っているような私が いかに自分を騙せるか、どこまで信じ込ませることが出来るのか を探求した記録です(うそです)。




ラムネ1個目 「人事を尽くして天命を待つ」


とある患者さんは、こうありたいと言っていました。 やることやってみて、やるだけやってそれでダメなら しかたがないじゃないか、というスタンス。 私はこのことをかなり念頭に置くようになりました。

いろいろ考えてしまったり、不安に陥りがちになるのですが ひたすら不安がってもしょうがない。 悩んでも悩まなくても、事態は変わらないし 自分が辛いだけ。 不安になりそうなときは、思い出します。



ラムネ2個目 こまめに感謝の意を示す


自分の言いたいことを胸のうちに溜め込みすぎることはよくありません。 6〜7割くらいは外に出したほうがいいような気がします。

ただ、自分が何か言った相手に「2倍」は感謝の気持ちを表現し 御礼のことばを伝えましょう。 互いに感謝のことばを言い合うことは、良い循環をもたらすと思います。 「わざわざ言いたくない」「照れる」というのはあると思いますが そんなあらたまってお礼を述べるのではなく 「どうも!」「ありがとう!」「助かった!」とかほんの軽い一言でいいと思います。 これをこまめに伝えること。 私は以前に比べて、だいぶ感謝の気持ちを表すことが多くなりました。

無理しない程度でいいのですが、手紙やメモを書いてやり取りしたりするのもいいと 思います。ちゃんとした文章でなくていいのです。 ちょこちょことしたコミュニケーションが大事だと思います。



ラムネ3個目 ピンボケで行こう!


病気に真っ向から立ち向かって、しっかりとした強い気持ちを持って 前向きに闘っている人も多いことかと思います。 でも、常に真っ向から向かい合ってて、疲れる人もいるかもしれません。 そんな時、ココロの中で物事から少しピントをずらして 少し斜め前をみるかんじで対応していくのはどうでしょう。 もしこんなかんじで、少しでも気持ちが楽になることがあれば幸いです。 たまには息抜き的にこんなスタンスもありますよ、と。

情報を入れたくない人は、ウェブサイトなんか見ていない というツッコミは置いておきます(^^;)



ラムネ4個目 自分に楽しいこと、新しいこと


ほかのことを考える時間をたくさん持つことは大事だと思います。 たわいないおしゃべりでも、テレビでも趣味でもなんでもいいのです。 どうでもいいような話をたくさんする(笑)! 夢中になれることがあればなおさら良しです。 気の合う人がいたら、疲れないてい程度にたくさんしゃべって ココロの窓を開けて、風を通しましょう。

上で書いたように、焦点をずらすこと。 あと、一日一つは何か新しいこと。 食べたことの無い何かを食べてみたり すぐ読み終わる章ごとに分かれた本を読んでみたり。 お気楽エッセイでもなんでもいいのです。 頭に体に何か新しいものを入れてみるのはどうでしょうか。 考え方だったり、思考に新しい風を入れる。 なんでもいいのです。 そこで出会ったことばが、後に自分の支えになるかもしれません。



ラムネ5個目 ストレッチ


ストレッチと書きましたが、ヨーガなど 身体を伸ばしたりして、身体も心もすっきりすること。 私はストレッチヨーガのようなものを、だるさがない日、 やれるときはベッドの上でやっていました。
手始めに肩の力を抜いて。鼻から息を吸って、少しずつゆっくり口から 吐き出しながら、首を右からゆっくり回して今度は左から。 他にもいろいろ、自分の心地良いところまでやるとすっきりしますよ。 体調不良や不安感その他から、身体がしらずしらずに緊張していることも多い と思うので、全体的にほぐしてリラックスさせるのもよいのではないでしょうか。

することが義務や苦痛になってもいけないので 軽めにいろんなところを伸ばしてみてください。 痛いところまで伸ばすと、逆に筋肉が縮まろうとしてしまうらしいので 無理はしない方がいいみたいです。



ラムネ6個目 変な開き直り


人は遅かれ早かれ病気になる人がほとんどです。 「自分はちょっと早目に経験しているんだな〜」と。 みんなもいずれ、似たようなことを経験することになります。 自分だけじゃないんだと、自分に信じ込ませる。 無理やり納得させる。 私はこう思いながら来ましたね〜。 そうじゃないと、自業自得とはいえなんだかやりきれなくてですね。 とにかく変に開き直る。

ユーモアは逆境から生まれてくるもの。 幸せな明るい状況からは生まれませんよね(生まれる)。 自虐的かもしれませんが 逆境をネタにする、不幸を笑いにするスタンスをとりたくて。 それは簡単なことではないんですけど、 苦しむ負のエネルギーをプラスに転じたいという気持ちを 忘れないことが大切な気がします。 「大変なはずなのになんであんたはそんなに明るいの」 と言われました。 私の中ではあれでも、だいぶ暗かったはずなのですが
(^^;)



ラムネ7個目 私の場合よりまし?


気休めかもしれませんが、私より状況がよい人(ましな人)は たくさんいると思います。 この人よりは、自分のほうがましなんじゃないか そう思って、少しでも気が楽になっていただければ。 それで、今日少しでも落ち着くことができればよいかなと思います。

病気に関しては、カルテにて大体、 大まかな流れは書いてあります。 ホジキン病はだいたい進行がゆっくりしていることが多いらしいのですが 私の場合は急性的らしいです。 しかも、再発、再々発も短期間のうちです。 普通は自家移植までで治るらしいのですが 同種骨髄移植(ミニ)まで行きました。 この病気で、同種の移植をしている例は 日本においては数えるくらいしかないそうです。 本当は骨髄移植をフルで(全身放射線照射、 大量の抗がん剤)するべき だったようなのですが、胸部に放射線治療を前にやっていたことから ミニ移植にせざるをえませんでした。 それでもハイリスクな割にリターンがどれくらいかは分からない、と。 治療を重ねたことで、骨髄異型性症候群にもなりました。

私は病気のこと以外でもいろいろありまして かなり看護師さんなんかからは同情されてばかりいましたね〜。 未来のことはわかりません。 だからこそ今日を生きましょうか。



ラムネ8個目 不安、ストレス貯蓄の回避


疑問に思ったことやききたいことは、 問題ない範囲ならきいておいたほうがいいと思います。主治医あるいは言いやすいほかの医師、 話を聞いてくれそうな看護師さん、でもいいと思います。 不安感は不眠やストレスなどマイナス方面にしかつながらないので、解決できる分はある程度解決しておかないと。 放っておいてもストレスはたまるし、自分ひとりで解決できないことだってたくさんあるので、 解決できることやできそうなことは自分のためにも一歩踏み出してみることをお薦めします。

とりあえず、質問してみる。とりあえず、言ってみる。少しでも快適に。 私は蓄尿期間に、「どうしても辛いから、今の時期はしなくてもいいですか」と言ってみると すんなり許可がでました。大部屋で窓際が空いた時、その場所にうつりたければ看護師さんに声を かけてみてください。どうしてもやらなければならないことや無理なことはあると思いますが、 場合によってはいろいろ緩和されることもあると思いますし、誰にでもいいのでまず言いやすい人に 相談してみることは必要と思います。




ラムネ9個目 思い込みは毒にも薬にもなる



「この調子の悪さ、もしかしたら・・」、と誰もがいろいろなことを マイナス方向へと考えてしまう傾向になるのは、ある程度仕方のないことだとは思います。 気にし始めると、あれ?これももしや、そういえば痛いような、などなど あらゆることが気になり始めます。 でも悪い方に考え始めたら、いくらでも考えることは出来てしまうのです。 不安なんて数え始めたら、限りなく果てしなくあるんですから。

ただ、この考え方をずうずうしくも勝手に良いほうに解釈してしまう、ってのもアリでは ないでしょうか。いろいろ気になるとき、あまり良い感じに思えないときや 調子がイマイチなときは、「免疫機能が闘っている」と解釈する。 自分の免疫機能が働いてくれている!!と。

本当に調子のよくないときは、そう考えることも出来ないかもしれませんが、 少なくとも今データ的にそんなにわるくない場合や、まずまずやっていけている人は そう思いこんでみるのはどうでしょう。 実際のところ体の中でどうなっているかはともかく、明日どうなるかはともかく 今日こうしていられることに、小さな喜びをちゃんと感じること。 明日の不安にとらわれて、せっかくの今日を台無しにしないように。 無理やり自分に思いこませて安心するのも一つの手だと思います。

私はこんなかんじで、無理やり納得させていました(^^;) こういろいろ言っても、なかなか難しいことではありますけどね。私自身も。今でも。 体調が気になりだすと不安になることも多いと思います。 原因がはっきりしないと特に。ある程度は医師に相談する。そして何でもないと言われた場合、 ひたすら自分の免疫を信じて応援する!実際戦っているかは目に見えませんけど。 闘って勝っているようなイメージを常に想像してみる。

思い込みは、よくない方向に考えてしまうと、「病は気から」 ではないですけど毒になってしまう。 病気にはならなくとも、毎日悩んで鬱々と落ち込みぎみに なってしまうのではないでしょうか。 でもその思い込みを逆手にとって、「薬」にしてみるのはどうでしょう、なんて提案です。



ラムネ10個目 無の境地


はじめての治療が始まる前、自分も抗がん剤経験したことがあるという 看護師さんに言われました。

ベッドの上では、何も考えてはいけない。
頭をからっぽに、真っ白にしなさい。
「無」です、「無」と。



ラムネ11個目 過剰な期待、心身に負担

もちろん希望や信念を持って歩むことは非常にプラスになることも 多いと思います。

ただ、「過剰な期待」ってヤツは非常に曲者です。 それはいろんな面においていえると思います。医師、看護師 周囲の人々、病気、治療、回復具合などなど。 小さなことでもいろいろあると思います。

医師は、患者を早く喜ばせたくて「退院」や、「週末の外泊」の話や 良いことは早目にいろいろ教えてくれます。もちろんその気持ちもわかるし、 とてもうれしいことではあります。 ただ患者としてはそこで気持ちのメーターががマックスに なるため、外泊時の予定や退院の後のことを考えたりし始めて そのつもりになってしまうのですよねー。 その後になって、やっぱり無理だったり1ヶ月以上も延びたりすると、 その間のテンションを保つのが非常に難しくなるんです。 自分は、はっきりいって半端じゃない気分の沈み方 でしたね(−−;)

この激しい気持ちの浮き沈みを何度も経験したため、 いろいろ言われても平常心で「その通りになったらラッキーだ」 くらいのテンションで過ごしました。こんなにひねくれたような ヤツは私だけかもしれませんが、 持ち上げられてから一気に叩き落されるようなかんじなのが辛くて、 身体と心はついていきませんでした。その対処に追われないといけないというか、 その後モチベーションを上げるのが大変だったもので、ハイ。 もちろんスタッフの方の、「早く喜ばせてあげたい」というような気持ちは 汲み取っているつもりです。 私と同じように思うようにいかなかった時の落ち込みが激しい人は、 心の奥でほのかな淡い期待を持ちながら(笑)も、平常心でいきましょう。



ラムネ12個目 限界への挑戦

だいぶ血管も疲れてきたころ、確か看護師さんの言葉。

「限界への挑戦だね〜」

もちろん体の各部それぞれもいろんなことされているのに、なんとかやっていますよね。 そう考えると、とてもいとしくなってきたりしませんか。 からだの各部分(内臓などももみんな)たちは、ともに戦う兵士、侍、冒険者?! 日々、未知との遭遇。

もちろん楽しめるほどの心の余裕はなかなか持てないとは思いますが、 限界への挑戦・・?



ラムネ13個目 大事なのは「今日」!!

今日。まず、今日ですよ。 何をどうやっても後悔はあるかもしれないけれど。 今日を大切に。たっぷり味わう。しっかり暮らす。

何かを変えたい、変えなければならないのなら、 いまさら遅いと言わず「今日から」ですよ。



ラムネ14個目 過去に戻ったら自分を変えられるのか?

上記の「今日を大事に」とつながるのですが、 「もし過去に戻ってやり直せる機会を与えられたら、 絶対今みたいにはならないようにする」と言う人は たくさんいるかもしれないけれど、実際過去に戻ってやり直してみても 今と同じ状況になってしまう人が多いのではないでしょうか。

なかなか自分を変えることは簡単ではない。 今を変えられない人が、今日を大切に暮らしていけない人が 過去に戻ったって何も変えられないと思う。→自分への戒め(^^;)



ラムネ15個目 みんないずれは病気になる

なぜ自分だけが病気になるの? 今まで病気ひとつしてこなかったのに、健康だったのに なぜ自分だけこんな目にあわなければならないの?

周りの人がとても幸せそうに見える、等々落ち込んだり考えてしまう人も 多いと思います。 自分が一番不幸に思えてしかたがないだろうし、 まあ人間ですからそう思ってしまうのも しょうがないといえばしょうがないのではないかと。

あなただけが病気になっているわけではありません。 今、周りの健康な人も病気になるのです。 健康なあなたが、突然病気に襲われたように。 あなたよりももっと大変かもしれない。 そう考えると、なんとなく落ち着きませんか(え?全然?)。



ラムネ16個目 みんなはわかってくれない

周囲の人の何気ない言葉。病人を気遣わないような発言。 患者が傷つくような言葉。なんでわかってくれないの? なんでこっちのことを考えてくれないの? と、イライラすることも多いかと思います。 なんでこちらの気持ちがわからないの、と。

でもよく考えてみると、自分が健康な、元気なときはどうでしたか? 病人の、患者の気持ちがここまでわかりましたか? やはり人間っていうのは当事者になってみて初めてわかることがほとんどだと思います。 その人の気持ちになって想像してみることまではできるけれど、 やはりその状況に実際置かれてみて実感することのほうがたくさんです。

ということで半分はあきらめて、あとはしっかり 「自分はこういう気持ちになっている、 病人とはどうしてもこういうことを考えてしまうのだ」 ということを伝えるようにするといいのではないかと思います。



ラムネ17個目 一時的なことと割り切ってみる
治療の副作用による血液成分の減少、口内炎やだるさや吐き気等々のしんどさにつらくなる人も多いでしょう。 些細なことにイライラしたり愚痴っぽくなったり弱気になったりネガティブモードにどっぷり入ってしまうのも ある程度仕方ないと思います。

でもこれも一時的!!と思い込んで、実際一時的な症状も多いわけですし、 なるべく無に近い心境で嵐が過ぎ去るのを待つってのはどうでしょうか。 周りの人には「薬の影響でイライラしたり、あたったりすることあるだろうけどそう思ってて」 みたいなことを軽く説明(言い訳?)しておいたほうがいいと思います。言っておいたほうが、 相手も腹を立てる前にちょっと心構えができるというかお互いに悪循環に陥らずにすむかもしれません。



<NEW!>ラムネ18個目 ひらきなおりの重要性

「ひらきなおる」そうしたほうがいいこともわかっているしそうしたいとは思って いても、なかなか簡単にはできるものではなかったりする。ひらきなおること。 自分もそうしようとは思っていて、なるべくしてきたつもりでも難しいものでした。 でも「できるようになった」とまではいかないかもしれませんがある一線は越えたかな? というあたりまでは来ることが出来ました。心への負担が全然違うんですよね。 かなり楽になるというか、心配や不安がかなり軽減される。

以前は未来に対しての予定や計画を立てることにとても懐疑的になっていました。 それなりの計画から、ちょっとした週末の予定まで。立てても立てても体調を崩したり 入院したりなどでいつもダメになって、それを積み重ねてトラウマのようになり 「予定を立てたくない」気持ちが強くなってしまったのです。「立ててもどうせ」と。

ひらきなおると「計画を立てる→確かに体調崩したりダメになるかもしれない→でも、いいじゃない。 それでもいいじゃない?そのときはそれで。しょうがないんだから」こういうかんじの心構え、 スタンスでいくようになってから、だいぶ楽です。全然違います。

恥ずかしながら自分は簡単にはそういう境地になれなくて時間がかかっています。 実際そう思えるまでに至るのは、難しい。でも本当にココロが軽くなるんですよ。



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